【ひなこのーと】個性豊かなキャラクター!ドタバタ青春コメディー劇団!

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マンガ雑誌「コミックキューン」にて連載中、三月氏が描くマンガ『ひなこのーと』は、2017年4月「株式会社パッショーネ」によってアニメ化されました。 藤宮高校演劇部への憧れから上京した主人公・桜木ひな子と共に活動する仲間たちが、下北沢の有名な小劇場「スズラン」を目指して成長していくお話です。 そんなアニメ『ひなこのーと』の魅力とはズバリ、個性だらけのキャラクターです。多くの要素によって際立つ彼女たちによってテンポよく展開する話は観ている人を飽きません。

目次


カカシ役主人公・ひなこ

カカシとして働かされる主人公

田舎暮らしの主人公・桜木ひな子は極度のあがり症。人と話そうとすると、緊張から両手を広げてカカシのポーズで固まってしまう癖がありました。そのせいで、近所の畑でカカシの代わりとして働かされていました

やたらと動物に好かれている

カカシとは本来、動物避けです。田畑に設置することで人がいるように見せかけ、動物が寄ってこないようにするために作られたものです。動物にとっては、恐怖の対象であるべきなのです。

一方、カカシ役を担うひなこは、動物からとても好かれているようです。ひなこがカカシポーズになると、ウサギやタヌキ、リスに鹿など、様々な動物がひなこの元へ寄ってきては、何やらゆったりと過ごしています。したがって、本来であれば田畑の真ん中に設置されるはずのカカシに代わって、田畑から少し離れたところにひなこを設置し、動物がひなこの元へと向かうことで、田畑が守られるというわけです。

ひなこは小学生時代からカカシとしての仕事をしていたわけですが、「カカシとして働くあがり症な小学生の女の子」が主人公のバックボーンとなっているのは、設定のクセとしてはかなり強いものではないでしょうか。

動物とお話できる

ひなこは、人と話をすることに強い苦手意識を持っていました。そのため、カカシとして働いていたお礼として畑の人から新鮮な野菜をもらっていたのですが、なかなかお礼を口にすることができませんでした。

そこでひなこは、自分の近くに寄ってくる動物を相手にお話する練習を始めます。しかしながら、タヌキに対してはスラスラと口が回るのに、人が相手だと、たったひとことのお礼すら、伝えるのに苦労してしまいす。どうにか頑張って畑の人へお礼を告げると、初めてまともに言葉が通じたことに感激してしまうほどでした。

そうして動物と話を重ねていくうちに、ひなこは動物の言っていることがなんとなくわかるようになっていきます

田舎で出会った小鳥はひなこに懐いたのか、その後上京する際にもひなこについてきたのですが、なんと、小鳥たちはひなこのサポート役のようにひなこと行動を共にしていました。その飼い慣らし具合は手慣れており、ひなこが小鳥から午後の天気を聞き出す様子が「演劇より、サーカスの方が向いてそう・・・」と評されるほどでした。

主人公としてのひなこ

高校入学前、学校見学の際に藤宮高校の演劇部の舞台をみたひなこは、堂々と人前で振る舞えるようになりたいと憧れた結果、藤宮高校へ進学し、演劇部に入ることを決意し、入学と同時に上京しました。しかし、下宿先である「ひととせ荘」で出会った1つ上の先輩・柊真雪(ひいらぎ まゆき)から、演劇部が廃部になったことを知らされます。

ひなこは、独特な習慣と動物に好かれる変わった個性を持ちながらも、一方では、夢を持って上京し、そこで困難に立ち向かっていくという面については、いかにも物語の主人公らしい要素を備えているようです。

ひととき荘のメンバー

本をも喰らう大食い娘

下宿先のひととせ荘に到着したひなこが最初に遭遇したのが、ひなこと同じ藤宮高校へ進学する同級生・夏川くいなです。くいなは、ひととせ荘の1階で運営されている古本屋で働いていました。

ひなこは最初、くいなが古本のページを破いて食べているところを目にしてしまいます。そんなくいなを見たひなこは引いてしまうのですが、一方のくいな自身は、本を食べることについて隠す様子はなく、少し照れて「読書が好きで、本が友だちというか、食べちゃいたいくらいかわいくて」とこぼす程度です。直後、ひなこから「友だち、食べないでよ」と脳内ツッコミが入りますが、問題はそこではありませんね。まず、本を食べるのをやめましょう

その後、くいなが大食いであることが判明します。しかし、大食いキャラであれば、ご飯をたくさん食べていれば設定としては十分のはずです。くわえて、くいなは「読書好き」という特徴を活かし、ひなこが立ち上げる「劇団ひととせ」の脚本担当として参加することになるのですが、「読書が大好きで、それを活かして脚本に挑戦する」という面にしても、「大食い」と同様、それだけで十分キャラの個性として説得力があります。一体なぜ「読書好き」という面と「大食い」という面を一緒くたに混ぜてしてしまったのでしょうか...

ただし、結果的にくいなのザックリとした性格が、彼女自身の魅力を引き出していることは間違いないでしょう。

こうして、カカシとして働いていたひなこは、上京し、本を食べるくいなと出会いました。なかなか斬新なキャラクターたちですね。

私服がメイドのロリっ子先輩・真雪

続いてひなこが対面したのが、同じくひととせ荘の住人・柊真雪(ひいらぎ まゆき)です。真雪は、ひなこやくいなと同じ藤宮高校に通う1つ上の先輩なのですが、その見た目はとても幼く、初対面のひなこから、小学生だと勘違いされてしまうほどでした。実際、真雪の体型はアニメ『ひなこのーと』公式サイトによると「139センチ・34キロ」となっており(※1)、相当に小柄な体型のようです。

(※1 アニメ『ひなこのーと』公式サイト・キャラクター紹介ページ より)

初登場時、真雪は部屋の掃除をしていましたが、ひなこからはメイドさんと間違われてしまいます。真雪がメイド服を着ていたからです。ただし、それはあくまで真雪の普段着でした。先輩でありながらロリっ子で、私服にメイド服を着ている。またも個性の強いキャラの登場です。

真雪はその幼い見た目から、子ども扱いされることが多く「子ども扱いしないで!」とよく叫んでいます。そのせいか、お姉さん扱いされることをとても喜びます。

第1話、上京してきたひなこへの案内も兼ねて、ひなことくいな、真雪の3人は公園へ出かけます。そこでくいなが、露店のたい焼き屋に吸い寄せられるようにして道をそれて行ってしまうのですが、気がついた真雪が引き止め、たしなめます。

そんな真雪の様子をみたひなこから「まゆちゃん(真雪)、お姉さんみたいだね!」と言われると、真雪は途端に舞い上がり「お姉さんがたい焼き買ってきてあげる!」と、2人のためにたい焼き屋へと駆けていきました。

くいなを引き止めて叱る真雪はたしかにお姉さんのようでしたが、お姉さん扱いされて舞い上がってからは、さながら幼い少女でした。たい焼き屋の注文台に背が届かず、背伸びをしながらオーダーする姿も相まって、真雪のかわいらしさもひとしお。ひなことくいなは思わず「かわいいなぁ」と漏らしてしまいました。

演劇部所属の高校生大家

3人が公園で散歩をしていると、遠くでひとり、お芝居の練習をしている女の子がいました。ひととせ荘の大家・萩野千秋です。

千秋は、ひととせ荘の大家を請け負うかたわら、藤宮高校の演劇部員としても活動していました。ひなこが演劇をやりたくて藤宮高校に入学したことを伝えると、演劇部は廃部したわけではなく、休部中であることが千秋から明かされます。

そもそも、高校生である千秋がなぜ大家をやっているのでしょうか。彼女の父は昔、舞台役者をやっており、現場に遊びに来ていた千秋はひょんなことから子役としてデビューすることに。それ以来、千秋は演劇に熱中するようになりました。

一方、千秋の父はというと、その後ギタリストに転向し、アパート経営のかたわら、弾き語りをしながら世界一周をしているようで、かなり自由奔放な暮らしをしています。千秋なら大丈夫だと判断したのでしょうか。ひととせ荘の大家を娘に任せ、今はマラカス奏者をしているそうです。自由奔放にもほどがあります

父親に似たのか、千秋も結構マイペースです。ひなこたちから話を振られても、ちぎったたい焼きをひとつまみ、口に入れては黙り込み、慌てる様子もなく味わって、しっかりと飲み込んでから返事をするような独自のテンポ感を持っています

そんな千秋ですが、仲が良い真雪いわく「舞台に立つと豹変する」とのことで、幼い頃から続けている演劇に対する情熱は一等品のようです。その活躍ぶりからか、学校には千秋のファンたちが少なからず存在しているようです。

しっかりしていてモチベーションも高く、大家をしっかりとこなし、演劇の活動にも熱心である一方でガツガツしている様子はなく、随分とマイぺースな千秋。ひととせ荘には、やはり個性豊かな面々が集まっていました。

演劇をやる場を探していたひなこでしたが、千秋のひと言があり、下宿先であるひととせ荘のメンバーで「劇団ひととせ」が結成されました。

ツンツンしていて根が優しい

ひなこのクラスメイト・中島ゆあは女優になることを目指しています。千秋に憧れて藤宮高校に入学した彼女もまた、演劇部への入部を希望していました。

休部中の演劇部でしたが、千秋のファンたちからの計らいにより「演劇同好会」としての活動が始まります。ゆあはもちろん、千秋のいる演劇同好会に入部をします。

しかしながら、すでに同じ屋根の下で暮らし、演劇の面でも協力関係にある千秋とひなこが仲良くしている様子をみたゆあは、ひなこに対して強くあたります。普段から堂々としていて勝気に振舞うゆあにとっては、あがり症でいつもオドオドしているひなこが、よりによって憧れである千秋と仲良くしていることが気に食わったのでしょうか。ひなこに対して「あんたみたいなちんちくりんが、千秋先輩と仲良しってどういうことなの!?」と詰め寄ります。

しかし、ひなこは極度のあがり症ですから、初対面で言いがかりをつけてきたゆあに対して驚き、半ベソで震えてしまいます。最初こそ強気に出たゆあでしたが、あまりにも弱々しいひなこを見ると、即座に「ご、ごめんちょっと言いすぎたかも・・・」となだめるように諭します。良い子なんだか悪い子なんだかわからないキャラ、ゆあの登場です。

その後もゆあは、千秋と仲良くするひなこに対してライバル視を続けていきます。が、一方のひなこはというと、何かある度にオドオドしていますから、たとえば授業中に当てられたり、先生から頼み事をされるようなことがあるとすぐ、アワワワと慌てふためいてしまいます。

そんなひなこに対して、ゆあはこれみよがしに近づき、「ゆあがやります!」「ゆあに任せて!」と、固まって身動きの取れないひなこの代わりを買ってでることで、自分の方が優れているのだということをしつこくアピールします

しかしながら、それはひなこにとって逆効果でした。ひなこは、「ダメダメな自分の代わりにゆあが色々なことをフォローしてくれている」と勘違いし、嬉しくなって、ゆあに対して友達になりたいと告げます。

常にライバル視していながらも、ひなこに対して少しやりすぎてしまってはいないかとソワソワしていたゆあは、突然の告白に照れを隠しきれない一方で、照れ隠しとして余計につっけんどんな態度で接します。しかしもはや、そこには最初のような当たりの強さはありませんでした。「フン!」と顔をそらしながらも、ひなこと一緒に荷物を持って廊下を歩いて行きました

自身のわがままな態度で空回りすればするほど、相手にとってはむしろ優しくポジティブに作用してしまう、イマドキ珍しいくらいわかりやすいツンデレっ子・ゆあも加わり、ひなこたちは演劇活動を始めることになりました。

ゆあはその後、「劇団ひととせ」のメンバーに加わり、高校の演劇同好会と並行で活動をしていきます。

9歳児の天才顧問

演劇同好会で活動中のひなこたち。何故かここのところ、練習に子供が見に来ていることに気がつきます。なんとその子ども、9歳にして大女優・黒柳ルリ子だったのです。そんな天才子役がなぜ演劇同好会に参加しているのかというと、休部中の藤宮高校演劇部の顧問だったためです

ルリ子は、休部前の演劇部で指導をしてましたが、ある日突然「演劇の真髄を学に行く」という理由でヨーロッパへと渡ってしまいました

経歴からしてすでに個性が立ちすぎていますが、ルリ子はヨーロッパの各国で様々な劇場を巡り、たくさんのことを学んできたようです。そしてその成果を発揮する場として選んだのが、ルリ子自身の本業であるはずの舞台でも映画でもなく「演劇同好会の文化祭の出し物」というから驚きです

下手をすると、『ひなこのーと』でもっともわけがわからないキャラクターが登場してしまいました。もちろん、彼女のいうことに嘘はなく、演劇に関する知識や技術についてはどうやら本物のようです。そんな才能だらけの9歳児が、普段は高校演劇の顧問をしているという点がすでに謎ですが、これから人生のピークタイムに向かって、プレイヤーとしてますます活躍していくはずの若年齢でありながら、そのキャリアを活かして生徒の文化祭に力を入れてしまうあたりは、「天才のすることはわからない」という謎の説得力でカバーするしかないのでしょうか。彼女という存在の凄みはここにあるのかもしれません。

もちろん、9歳でそういった立場にある彼女ですから、基本的には賢く、しっかり者です。顧問として、一般の大人たちがそうするのと同じように、ひなこたちをフォローしていきます。一方で、9歳らしい様子を見せることもあり、どこをとっても個性的なキャラクターです。

文化祭でやる演劇のヒロインとしてひなこを抜擢したことがきっかけで、ひなこたちが活動している劇団ひととせに興味を持ったルリ子は、ひととせ関係の楽しそうな事案には何かと絡んでくるようになりました。

まとめ

カカシ、本喰らい、ロリっ子、高校生大家、ツンデレ、9歳児の大先生

ひとくせもふたくせもあるメンバーが集まった劇団ひととせのメンバーは、珍事にこと欠きません。なぜならば、彼女たちそのものが要素だらけの珍集団だったからです

とはいえ、彼女たちが抱く演劇への思いは真っ直ぐで、メンバーの誰もが熱心に取り組んでいます。

毎日ドタバタしながらも、目標を持って努力を続ける彼女たちの日常を覗いてみてはいかがでしょうか!


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